モヤモヤを的確に言語化してくれるから一人では到達できない気づきを得られる
自己理解プログラムの強みのひとつは、しっかりと伴走してくれるコーチの存在だ。クライアントの可能性を信じ、深い気づきを得られるよう丁寧にサポートしていく。コーチと修了生の対談から浮かび上がる、その信頼関係とは?
考え抜いたはずなのに、対話を通してさらなる気づきが得られる
僕はずっと、時間を忘れて夢中になれる仕事がしたいと思っていました。でも、その「夢中になれる仕事」がなかなか見つからない。
そのために就職浪人をして、ベターと思える仕事に就いたはいいけれどまだ悶々としたままで……仕事に120%でコミットしている実感は得られずにいました。
そんなとき、八木さんの著書『やりたいことの見つけ方』に出会って、実際にプログラムを受けてみたいと思ったんです。
釘丸さんはプログラムを受講する前に、八木の本を読みながら独学で何周もワークをされていたんですよね。初回のコーチングでも「このプログラムで人生を変えるつもりでいます」とおっしゃったのを、とてもよく覚えています。
「ちゃんと結果が出るだろうか」「なんとか導いてください」といったスタンスの方もたくさんいらっしゃるなかで、とても熱い姿勢の釘丸さんに驚いたし、こんな方のサポートができるのはうれしいと思いました。
でも、いざはじまってみると、ワークの量が多くて大変でした……。自分なりにとことん考え抜いて記入したつもりでも、川島さんから質問を受けると、まだ曖昧な部分が浮かび上がってくることも多くて。
釘丸さんが自分自身で考えきって提出してくださってるのは、よく伝わっていましたよ。でも、とてもやる気があったし、つっこめばさらに深い部分の回答が出てくる方だったから……
私もあえてレベルの高い質問を投げかけるようにしていたんです。
どおりでヘビーでした……!
とくに印象に残っているのは、自分が持っているバイアス(無意識の思い込み)を外すワークです。僕は、仕事などでしんどいことがあっても、耐えて頑張るタイプ。でも、それって誰もがとる行動ではなかったんですよね。
最初からずっと感じていたけれど、釘丸さんはとても責任感が強い方なんです。だから、自分にも厳しくて。
プログラムをどんどん進める推進力はすばらしいものの、もしかしたら「人としてそうあらねばならない」というプレッシャーを背負っているんじゃないかなと思いました。
でも、自分のバイアスを探すワークで、そうした内容が出ない。だから、こちらから「自分で責任を背負い込みすぎて、何から何までやろうとしすぎていませんか?」「人に頼ることはありますか?」と指摘をしてみたんです。
あのとき、はじめて「自分はそういう人間だったんだ」「世の中、もう少し肩の力を抜いていいときもあるんだ」って気づきました。
自分自身が、自分の行動のストッパーになっていたのかもしれないと思って、びっくりしましたね。
念願の異動を叶えたあと、プログラムの良さを再認識した
私は、プログラムを進める自習室で話し込んだときのことをよく覚えています。
得意なことを導き出すワークで、釘丸さんの記入内容を見ながら「これは、こういうことじゃないですか?」「こういう視点もありそうです」などとフィードバックしていたら……。
感動した僕が「芸術的!」とコメントしたんですよね。僕のつたない言葉をうまいこと抽象化してくれたり、的確に言語化してくれたりすることばかりで、川島さんにはかなわないと思いました。
釘丸さんは思考の量が多いぶん、考え込んで行き詰まるシーンも少なくなかったから、抽象化して分析することや、汎用的な言葉を使ってまとめてみることは意識していました。客観視できるコーチだからこその違和感を、正直にお伝えしてみたり。
僕なりに考え抜いてボールを投げると、いつも期待以上のものが返ってくるんです。だから、プレッシャーも強かったけれどやりがいがありました。
受け取った質問をしっかりと受け止めて掘り下げたのは、釘丸さん自身の力ですよ。それに、プログラムの途中で会社の異動面談があったのもよかったですね。
受講開始のときから「その面談で自分の考えていることをきちんと話せるようにしたい」という明確な目標があったため、プログラムをぐいぐい進めていけました。
そうですね。面談を受けるまでのワークで「未来を見て物事を進めていける」「たくさんの情報を集めたうえで行動できる」みたいな、自分の得意なことがちゃんと見えるようになっていました。
だから、その強みを前から興味のあった商品企画に絡め、仕事への適正をうまくアピールできた。おかげで、希望のポジションに異動することができました。
プログラムを上手に使っていただけて、とってもうれしかったです!
ただ、僕がプログラムの良さを強く感じたのは、異動が決まったあとでしたね。商品企画にはずっとチャレンジしてみたかったから、ある意味、その面談でいったん夢が叶ってしまった。同じ時期に子どもも生まれて、なんというか浮足立っていたんです。
そのとき川島さんが「釘丸さんの本当にやりたかったことは、なんでしたか?」と質問してくれて……プログラムを最後までやりきりましょうね、と、押しつけがましくなく導いてくれました。本当に僕のことを考えてくれているのが伝わって、ぐっときたんですよ。
釘丸さんは、もともとお仕事も生活も満たされていた方。でも、さらにもう一歩自分らしさを追求するために、自己理解プログラムに挑戦してくれました。
だから、商品企画といういま目の前にある「やりたいこと」だけでなく、すべてまっさらにしたうえでの「本当にやりたいこと」まで、ぜひ見つけてもらいたかったんです。
プログラムを終えることは「ゴール」じゃなくて「スタート」
そこで一度気を引き締め直してからは、早かったです。これまでのワークで洗い出してきた「大事なこと」「得意なこと」「好きなこと」をパズルのように組み合わせただけで、自分の「本当にやりたいこと」が見えてきた。
そうやって導き出された答えを見ていたら、運命的な出会いというよりも、静かな納得感が得られました。
そこまでのワークがしっかりできていたら、最後の掛け合わせって案外スムーズなんですよね。
ただ、組み合わせていくパズルの数は多かったですね。基本的に「まず自分で出せるだけのアイディアを出し尽くす。そして、それをあとから川島さんにまとめてもらう」っていうスタンスでやってましたから。
コーチをうまく活用していただけてよかったです。
僕の「本当にやりたいこと」は、仕事には直結していませんでした。でも、仕事に直結することばかりが、人生のすべてではありません。家族や趣味が一番になったっていい。そう思えるようになったのも、プログラムを通じての変化です。
仕事につなげられればもちろんいいけれど、いろんなルートがありますからね。それに、自己理解プログラムで導き出されることは、精度の高い仮説。その仮説をもって、ご本人が動き、検証し、改善していけば、結果はどんどん変わっていきます。
でも自己理解を深めていれば、その仮説・実験・検証・改善の効率がよくなるし、むやみに動いたり不安になったりすることがなくなるんです。
プログラムを終えるのがゴールじゃなくて、スタートなんですよね。改めて思うのは、自己理解は“実学”だということ。やりたいことを探す過程で知った「自分の強み」は、実生活のさまざまな場面で活かせます。
そうですね。自分のことがわかれば、人生のいろんな局面で、強みを活かした「狙い撃ち」ができる。
そうなんです! 何かハプニングが起きたとき、自分の強みを使って解決しようと思うようになってからは、いろんなことがスムーズになりました。
たとえば、僕の働く車業界はいま、半導体不足で製造がままならないことが少なくありません。そんなときもただやみくもに謝るのではなく、各所の現状をそろえ、未来の予測をまじえてクライアントとコミュニケーションをとる。自分の「情報収集」「未来志向」といった強みを活かしたアクションです。
そうやって、日常に反映しようとする意識が大切なんですよね。
得意なことに限らず、たとえば自分の大事にしていることがわかったなら、日ごろの買い物や人付き合いなどでも、自分の価値観を満たす選択を探してみる。
それだけでも、人生のクオリティが上がっていくと思います。
釘丸さんが導き出した答え
本当にやりたいこと
様々な領域で夢中に働く人へのインタビューを広く共有することで、迷っている人を夢中で生きられる道に向かわせる
大事
好き
得意
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