世界一やさしいやりたいことの見つけ方【著者が徹底解説します!】
こんにちは八木仁平です!僕は、100日間でやりたいこと探しを終わらせるコーチングサービス「自己理解プログラム」の代表として活動しています。
今回は、僕が執筆した『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』という本の全ての内容を解説します。
おかげさまで本書は、
- 30万部のベストセラー
- 世界でも翻訳されて販売されている
- 中田敦彦さんのYouTube大学でも紹介され、500万回以上再生されている
- Amazonレビューも3000件以上ついている
などの実績を出しており、とても多くの方に喜んでいただいています。
この記事では、そんな『世界一「やさしい」やりたいことの見つけ方』の内容を、包み隠さず解説させていただきます。
あなたのお悩みを、プロの自己理解コーチに無料で相談できます。
仕事に関する悩みは、一人で解決するのがとても難しいものです。
- 一人で悩んでいる
- 相談できる人がいない
- 頭がゴチャゴチャで、整理できない
という方は、お気軽に相談してみてくださいね。
僕たちは自己理解のプロフェッショナルです。
相談すれば、あなたのモヤモヤも悩みも、きっとスッキリしますよ!
八木仁平公式LINEに登録していただいた方には、本書の内容を分かりやすく解説した、117ページの電子書籍もプレゼントします。
この本を読んだ方からは、
- 長年悩んでいたモヤモヤから開放された
- 見つからないと諦めていたやりたいことに出会えた
などと大好評をいただいてます。
図解や具体例も豊富で、とてもわかり易い内容になっているので、ぜひダウンロードしてみてくださいね。
おかげさまで、すでに130,000人以上の方が登録してくれています^^
では、本題に入りましょう。
今あなたは、こんなお悩みを抱えていないでしょうか。
この記事は、あなたのこんなお悩みを、解決するために作りました。
この記事の内容は動画でも解説しています。記事でも動画でも、同じ内容が理解できるので、お好みの方法を選んで学んでみてくださいね
二度とブレない「自分軸」を見つける
実は、過去の僕自身も、皆さんと同じ悩みがありました。
やりたいことが分からず、ベッドに寝転んでスマホでYouTubeを再生し続ける、そんな自堕落な生活をしていました。
もちろん、そんな自分を変えたいと思ってはいる。でも、何をやればいいか分からずエネルギーを持て余していたのです。
その状況から、現在まで僕が学び実践してきたこと全てをまとめたのがこの記事です。
現在は朝、目覚めた時には「今日もやりたいことをやるぞ!」とワクワクして、昼間はずっとやりたいことに夢中になり、夜寝る前には「あぁ、やりきった」と充実感を持って眠りにつくことができるようになりました。
僕という人間が変わったわけではありません。
ただ単にエネルギーを向ける先である「やりたいこと」を見つけただけです。
この記事を読んでいるあなたも、過去の僕と同じような状況かもしれません。
しかし、あなたが持っている可能性はそんなものではありません。エネルギーを向ける先さえ見つけてしまえば、あなたの人生は劇的に変わり始めます。
あなたには、この記事を読んで「やりたいこと」で成長し続ける無限ループに入っていただきます。
- 自分の「やりたいこと」を学び成長する
- 学んだことを人に提供してお金と感謝をセットで受け取る
- そのお金を、また学びに投資する
- そして、成長したスキルでより高い報酬を受け取る
こんな好循環に入ってもらうのがこの記事の目的です。
この無限ループに入るために最も重要なことが「『やりたいこと』を見つける」という作業です。
「やりたいこと」以外を仕事にしてしまうと、せっかくこのループに入れそうな時に「もしかすると他の道を進んだ方がいいのかな?」と不安になったり、「あっちの方が楽しそうだ…」と途中まで登った道を引き返してしまい、また振り出しに戻ってしまうからです。
「やりたくないこと」を仕事にしていると、2つの悪循環にハマってしまいます。
1つ目は仕事自体がストレスだから、そのストレス発散のためにお金が消えていってしまうパターンです。なんとなく誘われた飲み会に行ったり、娯楽にお金を使ったり、必要ではないブランドの服を買ってしまったり、お金が消える先は無限にありますね。
2つ目は仕事に興味がないから、時間があっても学ぶことがなく成長しないパターンです。家に帰ってもスマホを片手にYouTubeに明け暮れ、生産性のない時間を過ごしてしまっている人はいませんか?
時間を潰せる娯楽は大量にあるので、「やりたいこと」が明確にない人は無限に時間を吸い取られてしまいます。
この2パターンによって、「やりたいこと」を仕事にできていない人は、成長が止まってしまうのです。
そうなると、最初からつまらない仕事が成長しないことによってさらに退屈になっていくという、言わば「負のループ」にハマって、徐々にモチベーションを失っていきます。
あなたもこの「負のループ」にハマりかけていないでしょうか?
やりたいこと探しには「メソッド」があり、誰でも見つけることができる
「そんなこと言われても私にはそんな夢中になれるやりたいことなんてないよ」と思う方もいるかもしれません。
確かに過去の僕もそう思っていましたし、僕のもとに相談に来てくださるクライアントも最初はみなさんそう言います。
けれど安心してください。「やりたいこと」探しは、全く難しいものではありません。数学の問題を解くのと同じで、「やりたいこと」探しにも公式があります。
僕はこれを「自己理解メソッド」と呼んでいます。
「自己理解メソッド」に従って、自分の「やりたいこと」探しを終わらせたクライアントは、最初出会った時とは別人かと思えるほどに顔色が明るくなり「これが私のやりたいことです!」と自信を持って言えるようになって、生活が充実し始めます。
そうして劇的に変化していくクライアントを見て、僕はこう確信しました。
「やりたいこと」がない人がいるのではなく、「やりたいこと」の正しい見つけ方を知らない人がいるだけ、だと。
この記事では、まず「『やりたいこと』探しを妨げる5つの間違い」と題して、5つの「やりたいこと」が見つからない失敗パターンを取り上げました。
そしてその後に、自己理解メソッドをお伝えして、あなただけの「やりたいこと」を内側から掘り起こしていきます。
「あらゆる悩み」が解決していく本質的メソッド
この記事の内容は、誰か特別な人にしか使えないテクニックを取り上げたものではありません。
- 就活生・起業家
- フリーランス
- 転職活動中の方
自分の仕事をより夢中になれるものに変えていきたいと感じている方であれば、誰でも有効に使っていただけます。
なぜなら、会社への入社も、独立も、起業も、転職も、全ては自分の「やりたいこと」を実現するための手段でしかないからです。
そう、全てにおいてまず見つけるべきは、あなたの「やりたいこと」です。
働き方の形態にこだわる必要は全くありません。僕のクライアントは「フリーター」「起業家」「転職活動中のサラリーマン」「主婦」など幅広い方がいるのが特徴です。
それは、この記事で伝えているメソッドが、働き方の本質を捉えており、どんな時代でも誰でも活用できるものだからでしょう。
僕自身が実践したものであり、年間200人ペースでクライアントの「やりたいこと」探しをサポートしている中で結果が実証されているメソッドです。
また、驚くべきことに、自己理解メソッドを使って「やりたいこと」探しを終わらせていくうちに、仕事以外の「人間関係」や「健康」の悩みも解決していきます。
この記事では、あなたを、毎日やりたいことにワクワクし、成長して、そのやりたいことで人を喜ばせ、収入も増え続ける、そんな成長ループにご案内します。
この記事は、そんな自己理解メソッドの内容を、下記の順番で解説していきます。
それでは、早速、本章に入っていきましょう。
やりたいこと探しを妨げる5つの間違い
「自己理解メソッド」を説明する前に、まずは「やりたいこと」探しに関する迷信を解いておきます。
ここで紹介する「5つの間違い」を持ったまま「やりたいこと探し」を進めても、やりたいことは見つかりません。
けれどこの間違いにハマってしまっている人が実に多いのです。この5つの間違いを解くだけで「やりたいこと」が見つかってしまう人もいるぐらいです。
それほど、この「思い込み」は強烈です。「やりたいこと」探しを終わらせるための自己理解メソッドを説明する前に、まずこの間違いを取り除いておかなければ見つかるものも見つからなくなってしまいます。
では、一緒に1つずつ間違いを取り除いていきましょう。
間違い①「一生続けられること」でなければいけない
やりたいこと探しを考える時、「一生やりたいことを見つけるぞ」と意気込んでいる方はいないでしょうか?
ですがこの考え方は間違いです。
「やりたいこと」を見つける段階で「これを一生の仕事にしよう」と思えるようなことはあり得ません。
そうではなく、「やりたいこと」は「今、一番やりたいこと」で構いません。今の20代の人は、50%の確率で100歳まで生きると言われています。
そんな時代に、ずっと興味を持ち続けられることを探す必要などあるのでしょうか?
また、社会の変化も年々早まっています。iPhoneが誕生したのも、たった10年前です。そんな時代に1つの「やりたいこと」に固執し続けるのは、もはやリスクでしかありません。
ある時期の日本では「継続」が美徳だったかもしれません。しかし、今の時代のキーワードは「変化」です。1つの場所でずっと粘る力よりも社会の変化に合わせ、柔軟に生きる時代に変わりました。一度「やりたいこと」を決めても、関連分野に興味が湧いてきたりすることもあるでしょう。
その時はサッと、働く分野を変えるのもいいと思います。それまでの分野で学んだことは、次の「やりたいこと」に取り組んでいく中でも必ず役立つことでしょう。
一番危険なのは、「やりたいこと」が何もなく、漫然と毎日を過ごしてしまうことです。
もしあなたが「一生続けられることを見つけたい」と思っている場合も、そのスタート地点は「今一番『やりたいこと』」です。
「今一番『やりたいこと』」に毎日向き合っていって、死ぬまで飽きずにいられたとしたら、結果としてそれが「一生やりたいこと」になるのです。
- 間違い:「一生続けられること」でなければならない
- 真実:「今一番やりたいこと」をやれば良い
間違い②やりたいことを見つけた時には「運命的な感覚」がある
「『やりたいこと』を見つけた時には、運命的な感覚があるから自然と分かる」という迷信も「やりたいこと」探しを妨げる強力な敵です。
実際のところ、「やりたいこと」を見つけても最初は「ふ〜ん、面白いかも」という興味レベルであることがほとんどです。
事実、僕自身も「自己理解」に出会った時にも「これだ!」という衝撃があったわけではなく、「なんか面白いぞ」と感じる程度でした。
その興味を仕事として取り組んでいく中で自分で考え、成長して、他人にも感謝されるうちに「これが自分の『やりたいこと』だ」と感じられるようになったのです。
最初から「これが天職に違いない」と感じていたわけではありません。これを裏付ける研究があるので紹介しておきます。
インドのラージャスターン大学で「恋愛結婚」と「お見合い結婚(取り決め婚)」では、どちらが満足度が高いかを調べている研究があります。
その結果、結婚1年以内の場合の満足度は、
- 「恋愛結婚=70点」
- 「お見合い結婚=58点」
で恋愛結婚の方が高い結果となりました。
しかし、なんと長期的な満足度では
- 「恋愛結婚=40点」
- 「お見合い結婚=68点」
と、満足度が逆転したという結果が出ています。
なぜこの結果になったのでしょうか?
この研究では、下記の2点が指摘されています。
- 恋愛結婚の場合は「自然と上手くいく前提で結婚しているので、お互いの努力がなくなったことが原因で結婚に対する満足度が下がる」
- お見合い結婚の場合は「上手くいくか分からない前提からスタートし、お互いが歩み寄る努力をするので満足度が上がる」のではないかということが指摘されています。
つまり「愛情は最初から存在しているもの」という立場の恋愛結婚か、「愛情は歩み寄って育てていくもの」という立場のお見合い結婚か、という差です。
これは、「やりたいこと」探しでも同じです。「『やりたいこと』はどこかに存在しているもの」という考えの人と、「『やりたいこと』は試行錯誤しながら育てていくもの」という考えの人は、最終的にどちらが満足する仕事を手に入れられるでしょうか?
ここを勘違いしてしまうと、運命的な「やりたいこと」を探し続けて、転職を繰り返すジョブホッパーになってしまう人が出てくるのです。
別に転職自体は悪いことではありません。今の場所で輝けないと感じたら、むしろ積極的に仕事を変えるべきだと私も思います。
けれど、仕事に対して「どこかに良いことだらけの天職がある」という理想を持つのは危険です。
そもそも楽しいだけの仕事なんてどこにも存在していません。どんな仕事でも面倒なこともあれば、嫌なこともあります。
「やりたいこと」のために「やらなければいけないこと」も存在しますが、それを工夫して楽しめるようにしていくのも仕事の一部です。
天から与えられる運命的な「やりたいこと」を探しても時間の無駄です。今自分の中にある小さな興味を育てたり、目の前の仕事を面白くする工夫をすることで「やりたいこと」は作られます。
この記事で見つけるのは、「運命的な『やりたいこと』」ではなく、「自分が心から納得できる、自分で作る『やりたいこと』」です。
「自分にピッタリの仕事がある」という幻想を捨てて、合理的な「やりたいこと」探しを始めましょう。
- 間違い:やりたいことを見つけたときには運命的な感覚がある
- 真実:やりたいことを見つけても、最初は興味レベル
間違い③「人のためになること」でないといけない
「『やりたいこと』は人のためになるような立派なことじゃないといけない」と思っている人も多いです。
この間違いをしていると、自分の「やりたいこと」は見つかったのに「これがやりたい」と周りの人に言うことができません。
けれど、「やりたいこと」を考える時点では、それが人の役に立つかどうかなんてどうでもいいことです。
どんな「やりたいこと」でも、あなたが興味を持ったなら、同じことに興味を持っている人は必ずいます。その人たちに向けてアプローチをすることで、必ず仕事(商売)になります。
仕事になるということは、価値を感じてくれている人がいるということなので、自分の「やりたいこと」をし続けた結果として「人のためになっている」というのが正しいのです。
もしあなたが今「誰にでも褒められるような立派な『やりたいこと』を見つけないと…」と思っていたら、その考えはすぐに捨ててください。
無理やり自分を押し殺して「人のために頑張るんだ」というのは、ただの自己犠牲です。
無理やり作り出した「人のための『やりたいこと』」を続けることはできません。僕のところに相談しに来てくださるクライアントでも、話を聞いてみると自分を犠牲にして人のために働くのは3年が限度のようです。
もちろん3年も続ける前に、自己理解をして他の選択肢を探し始めるのがいいのですが、どれだけ頑張っても自己犠牲は3年しか持ちません。
反対に、「やりたいこと」は、自分がストレスなく続けられることなので、人のために長期にわたり貢献し続けることができます。
「やりたいこと」をやれば、自分が楽しく、人のためにもなり続け、成長し感謝され続けるという自利利他の状態を作ることができるのです。
- 間違い:人のためになることじゃないといけない
- 真実:自分のために生きることが人のためにもなる
間違い④見つけるにはたくさん行動するしかない
「『やりたいこと』が分からないなら、とにかく行動してみるしかないよ」というアドバイスをよく聞きます。
周りの人に相談した時に、この言葉をかけられた経験のある人も多いのではないでしょうか?けれど、このアプローチは間違っていると断言できます。
なぜなら、「やりたいこと」が分からない原因の多くは、「選択肢が多すぎること」だからです。
やりたいことを選択する時には2つの要素が必要になります。
1つは選択肢。どんな種類の仕事があるのかということです。これを知っておくことはもちろん大事です。僕たちが知ることのできる仕事の選択肢は、SNSの普及によって非常に多くなりました。
様々な人が情報を発信してくれているため、僕たちは豊富な選択肢を手に入れています。
もう1つは選択基準です。いくらたくさんの選択肢があったとしても、その中から選ぶ力を持っていなければ、納得のいく選択をすることはできません。
服選びの時をイメージしてもらえば分かりやすいかもしれませんね。
服の種類は、服屋に行けば選び放題です。けれど選択基準がしっかりしていない状態だとどうなるでしょうか?
「今これが人気」や「価格が安い」など「自分が着たい服」という本質とはズレた情報に流されて、服を選んでしまうかもしれません。
服選びなら、人生に占める重要性は低いのでその選び方でも大きな問題は起きないでしょう。これが仕事選びとなると話は別になります。
この仕事選びで「今これが流行っている」や「給料が高い」など、自分がやりたい仕事をするという本質からズレた選択をしてしまった場合、非常に大きな弊害があることは想像に難くありません。
「『やりたいこと』が分からない」と感じている時にやるべきなのは選択肢を増やすことではありません。
僕たちはもう十分すぎるほど選択肢を手に入れています。
必要なのは、「選択基準」を磨くことです。
選択基準は、自分の内側にしかありません。だから選択基準を磨くために自己理解が必要なのです。
いくら外を探しても、多すぎる選択肢に圧倒されて行動がにぶっていくだけです。
- 間違い:見つけるには行動するしかない
- 真実:見つけるには自己理解するしかない
間違い⑤やりたいことが「仕事」にならない
「やりたいこと」を見つけようとする時の最大のハードルが、「やりたいことが仕事にできそうにない…」という考えです。
けれど、その考えを持っている状態では「やりたいこと」は絶対に見つかりません。
重要な考え方をお伝えします。
- 「やりたいこと」は自分の中にある
- 「やりたいこと」の実現手段は社会の中にある
これを理解しておく必要があるのです。
例えば、仕事の先輩に「私の『やりたいこと』って何でしょうか?」と聞いても、その先輩は絶対に答えを知りません。
あなたの「やりたいこと」は、あなたの内側にしかないからです。
けれど仕事の先輩に「歌を仕事にしたいのですが、どうすればいいでしょうか?」と聞けば、何かしらアドバイスをくれるでしょう。
既に歌を仕事にしている友達を紹介してくれるかもしれません。「やりたいこと」は自分の内側にしかありませんが、「やりたいこと」の実現手段は自分の外側に溢れまくっています。
僕自身「『自己理解』の仕方を多く人に教えたい」と思った時に、最初はどうすれば仕事にできるかのイメージなんてありませんでした。
同じように自己理解について仕事にしている人を参考にさせてもらいました。そして、どうやって仕事を組み立てていけばいいかアドバイスをもらいながら徐々に仕事、つまりはお金をもらえるようになっていきました。
今は世界中に「自己理解プログラム」を広げていきたいと考えているので、そのアドバイスも、既に実現されている方から教わりながら進めています。
僕が試行錯誤をしてやりたいことを仕事にした過程は、CHAPTER7で具体的に解説しています。
「やりたいこと」を考える段階では実現できるかどうかを考える必要はないんです。自分がやりたいと感じることなら、必ず先に同じようなことを仕事にしている人が存在します。誰かのやっていることの内容をパクるのはいけませんが、実現の仕方ならいくらでも真似してOKです。
もちろん本書を読んで僕のことも真似してもらって構いません。
「やりたいこと」の実現手段まで自分で考えなければいけないとなると、「やりたいこと」探しのハードルが一気に上がってしまいます。
だから「やりたいこと」を探す段階で、実現手段をセットで考えるのはやめてください。それは後の話です。
- 間違い:やりたいことが仕事にならない。
- 真実:やりたいことは自分の中にある。実現手段は社会の中にある。
この5つの勘違いが解けたなら、あなたは「やりたいこと探し」のスタート地点に立つことができました。
次の章に進む前に、5つの間違いをおさらいしておきましょう。
次の章では、僕が「やりたいこと」を見つけた経験を元に「やりたいこと」が見つかる人と見つからない人の違いを説明します。
なぜやりたいことが分からず、迷い続けてしまうのか
なぜ「やりたいこと」を見つけるために、自己理解が必要なのでしょうか?
それは、今世の中が複雑になりすぎているからです。
コロンビア大学の実験で分かった「ジャムの法則」をご存知でしょうか。
これは、選択肢が多い時と少ない時で、人の選択にどのような影響があるかを調べたものです。
その実験では、スーパーの試食でジャムを24種類準備したら、試食して購入した人は3%しかいませんでした。
一方、そのジャムの種類を6種類に減らしたところ、試食して購入した人がなんと30%に増加したのです。
人は、選択肢が多いと「選択しない」という選択をします。
だから24種類のジャムは売れないのです。
選択肢が多くなると、やりたいこと選びは難しくなります。
やりたいことが決められない人も同じです。
多すぎる選択肢の前で立ち止まって「選択しない」という選択をして、やりたいことを決めるのを先延ばししてダラダラと生きてしまいます。
また、「やりたいことが分からないのは行動が足りないからだ」と新しく興味のあることに手を出しても、さらに選択肢が増えてますます分からなくなるのです。
「やりたいこと」が分からないのは、選択肢が多すぎるから
「迷い続ける人」と「自分の道を進む人」の、たった一つの違い
ではそんな選択肢の多い複雑な世の中で、自分の進む道を決断するにはどうすればいいのでしょうか?
最も危険なのは、「どの道を進むのが一番メリットがあるだろうか?」と頭で考えて判断することです。
時代の変化が早い中で、今メリットがある選択がすぐにメリットの少ない選択になってしまうことは普通にあり得ます。
今から30年前の1989年には、世界の時価総額ランキングでTOP50社のうち日本企業が32社を占めていました。
しかし、2018年現在、TOP50社のうち日本企業が何社あるかご存じですか?
なんとトヨタ自動車たった1社です。30年でこれだけ社会状況が変化します。
今あなたが「こっちの道に進んだ方がメリットがある」と考え行った選択は、10年後20年後には、メリットがなくなっている可能性が高い、ということです。
周りの独立している友人を見ていても、
- 「今は仮想通貨が稼げそうだ」
- 「プログラミングが稼げそうだ」
と流されている人は、メリットがなくなればすぐにその場からいなくなっています。
もちろんそんな友人は仕事も上手くいっていません。
迷い続ける人はこのように「どうすべきか?どちらにメリットがあるだろうか?」と頭で考えてしまっている人です。
今は、無数にある目の前の選択肢の中から「どうすべきか?」というメリット重視の判断では、選びきれない時代になりました。
「どうすべきか?」というメリット・デメリットを気にしてばかりでは答えは見つかりません。
状況が変われば決断が変わってしまうからです。
けれど「どうしたいか?」という心の基準であれば、選ぶのは簡単です。
- 自分が興味があること
- 自然と惹きつけられること
- 価値観がマッチしていること
という自分の内側にある基準で選びましょう。
無数にある選択肢を、自分のフィルターに通すだけでほんのいくつかに絞ることができます。
あなたの内側の世界は、複雑な外の世界とは違って、大きくは変化しません。
変化の早い時代に僕たちは、「どちらがメリットがあるだろうか?」という頭の判断とは、根本的に違う判断基準を持つ必要があります。
その判断基準は「どうしたいか?」という心の基準です。
変化の激しい時代だからこそ、自分の中のブレない軸を持つ必要があります。
そうすれば、この複雑な社会の中でも、流されずに芯を持って生きていくことができるようになります。
その判断基準を持つためのメソッドを次の章から解説していきます。
- 迷い続ける判断基準:「どうすべきか」
- 迷いがなくなる判断基準:「どうしたいか」
自己理解メソッド:やりたいこと探しを最速で終わらせる公式
それでは、自分の「やりたいこと」を明確にするために、僕が提唱している「自己理解メソッド」を一緒に学んでいきましょう。
自己理解メソッドの3本柱とは?
まずは基本的な考え方について説明します。
自己理解メソッドは、下記の3本の柱で構成されています。
そして、上記の3本柱を組み合わせて、下記の公式に当てはめていきます。
公式1の「好きx得意」で、「やりたいこと」自体は見つけられますが、実はそこに「大事なこと」が欠けていては不完全な「やりたいこと」になってしまうのです。
なので、「好きx得意=やりたいこと」に「大事なこと」を掛け合わせると、「好きx得意×大事=本当にやりたいこと」になります。
「やりたいこと」探しには、2つの公式がある
次の項目から、公式について詳しく説明していきますね。
公式①「好きなこと x 得意なこと = やりたいこと」の意味とは?
まず最初に「やりたいこと」からです。
多くの人は「好きなこと=やりたいこと」と考えていますが、それではまだ分解が足りません。
「やりたいこと」とは「『好きなこと』を『得意なやり方でやる』こと」です。
では、「やりたいこと」の定義を理解してもらうために「好きなこと」と「得意なこと」も定義しておきます。
まずは、「好きなこと」とはなにかから理解していきましょう。
「好きなこと」とは「自分の興味がある分野」のことです。
例えば、心理学、環境問題、ファッション、医療、ロボット、デザインなど。就職・転職を考えている方にとっては「業界」と説明した方が分かりやすいかもしれません。
下記のように、興味がわいたり、面白さを感じたり、疑問が生まれたりするものが「好きなこと」です。
自分が魅力を感じて、これに関わっていたい、興味をそそられるという「分野」のことを、「好きなこと」と呼びます。
では次に、「得意なこと」についても理解しましょう。
続いて、「得意なこと」とは「自然と人よりも上手くできて、やっていて苦なく心地よいこと」のことです。
自然とできてしまうことなので「才能」とも言います(特性や性格と呼ばれることもありますね)。
例えば、
- 相手の立場に立って考えること
- 人と競うこと
- 勉強すること
- 情報を集めること
- 深く考えること
- 分析すること
などが得意なことです。
得意なこと(才能)の特徴をまとめておくと、下記のとおりです。
もちろん、「好きなこと」と同じく「得意なこと」もやっていて楽しいものです。
他の自己分析では、この「得意なこと」も含めて「好きなこと」と説明される場合もあります。
しかし、僕は分けて考えた方がずっと分かりやすくなり、整理しやすいと考えているので、「自己理解メソッド」では「得意なこと」と呼んで区別しています。
「得意なこと」と「スキル・知識」の違い
「得意なこと」とよく混同されるのが「スキル・知識」です。この2つは似ているようで全く違います。
「得意なこと」は、
- リスクを考えられる
- 人の気持ちを大事にできる
- 1つのことを突き詰められる
などです。
一方で「スキル・知識」とは、
- 英語が話せる
- プログラミングができる
- ウェブマーケティングの知識がある
などです。
この2つは一般的には同じように「得意なこと」と呼ばれていますが、2つの点で全くの別物です。
まず「得意なこと」は生まれつき持っているもので、「スキル・知識」は後で身につけられるものという違いがあります。
また、「得意なこと」は一度学んで使えるようになれば、どんな仕事にでも使えるもの。
一方で、「スキル・知識」は特定の仕事でのみ活用可能なものです。(プログラミングのスキルがあっても、関係のない仕事をすると活用できない)
表にまとめるとこのようになります。
もちろん、より重要なのは、「得意なこと」の方です。
なぜなら、どんな仕事でも使うことができるし、一度使い方をマスターしてしまえば、時代がどう変化しようと武器として活用することができるからです。
逆に「スキル・知識」は、もちろん必要なものですが、時代の変化とともに陳腐化してしまいます。
また、一度身につけたスキルや知識に依存して、人生の自由度を下げてしまう人もいます。
例えば転職をしようとする時に「今持っている保健師の資格を活かせる職場はどこだろう?」と考えてしまう人がいました。
けれど、そうして持っている「スキル・知識ベース」で考えてしまうと、選択肢が狭まってしまい、いつまで経ってもやりたいことにはたどり着けません。
このように自分の人生を充実させるための手段にすぎない「スキル・知識」だったはずが、いつの間にかそれを使うことが目的になってしまうことは多々あります。
頑張って身につけた「スキル・知識」が自分の人生を不自由にしてしまうのです。
スキルや知識は、自分のやりたいことを実現するために活用する手段です。
スキルを活用することが目的になってしまうと、人生がつまらなくなってしまうのは当然です。
だからこそ、いつの時代でもどんな場所でも使える「得意なこと」を理解しておく必要があります。
「スキル・知識」は、「本当にやりたいこと」が見つかってから必要であれば身につければ大丈夫です。
スキル・知識に縛られると、どんどん不自由になっていく
「やりたいこと」とは結局何なのか?
「やりたいこと」とは「『好きなこと』を『得意なやり方でやる』こと」なので、図で表すとこんなイメージとなります。
例えば「ファッションが好き」は本書で言う「やりたいこと」ではありませんよね。
ファッションは、興味や分野のことですので、「好きなこと」に分類されるものです。
「物作りをしている時は楽しい」もまた「やりたいこと」ではなく、「得意なこと」に分けられるものですね。
そして、この2つを組み合わせて「ファッション関連の物作りをしたい」となると、ここで初めて「やりたいこと」の完成です。
言い換えれば、「やりたいこと」は「What(何を) x How(どうする)」の組み合わせです
「What=好きなこと」で「How=得意なこと」です。
多くの人は「What」だけを考えた結果、仕事選びを失敗します。
「食べ物が好きだから食品業界に入ろう」だけではダメなのはそういうことです。その会社での自分の役割が「得意なこと」でないと仕事は苦痛でしかありません。
ですので、「本が好き!だから書店で働こう」という考え方には「ちょっと待った」をかけます。
「本(What)」が好きだからと言って、「書店での仕事内容(How)」が好きとは限りませんよね。
「やりたいこと」を考える時は、具体的な仕事内容(How)も自分に合っているかを考えるのが大切なのです。
「やりたいこと」と「なりたいもの」の違い
「やりたいこと」と似ている言葉に「なりたいもの」があります。
しかしこれは全く別物です。
「やりたいことは何ですか?」という質問に対して「YouTuberになりたい」と答える人もいます。
けれど「YouTuberになりたい」はその言葉通り「なりたいもの」です。
自分の「やりたいこと」を職業名で考えることは2つの理由でおすすめしません。
「なりたいもの」を考えると仕事のイメージに注目してしまう
1つは「なりたいもの」を考える際は仕事の「イメージ」に注目してしまうからです。
「多くの人に注目されているYouTuberっていいな」と思って、多くの子どもがYouTuberになりたいと憧れるわけです。
けれど実際にはYouTuberの仕事は「企画」「撮影」「動画編集」など地味な作業も苦にならない人が成功します。
また、憧れているイメージであった「注目される」までは、非常に長い時間がかかります。ですので、仕事内容に興味がないのにイメージで飛びついた場合は、すぐに挫折してしまうでしょう。
反対に、「やりたいこと」を考える時は「仕事の内容」に注目しますよね。
「企画」「撮影」「動画編集」などの作業が好きなら、YouTuberという職業はとても楽しいものでしょう。
ちなみに子どもに対して「なりたいものは何?」と聞く親がいますが、その質問はおすすめしません。その質問をすると、子どもは職業イメージのいい仕事を答えてしまいます。
子どもに聞くべき正しい質問は「今何やっているのが楽しい?」です。
この質問をすれば、子どもがどんなことに興味を持っているのかを知ることができて、子どもが本当に楽しめる仕事に繋がりやすくなります。
また、子どもが社会に出る頃には、「いまは存在していない職業」が新しく生まれています。反対に、今ある職業がなくなっている場合もあります。
これはあなたの職業選択でも全く同じです。今あなたがなりたいと思っている職業は、10年後にはなくなっている可能性があるのです。
「なりたいもの」を考えると実現手段が限定されてしまう
もう1つの理由は「なりたいもの」を考えると手段が限定されてしまうからです。
例えば「お笑い芸人になりたい」というなりたいものを考えた場合、「じゃあテレビで活躍する必要があるな」と考えてしまい、既存のお笑い芸人のルートしか見えなくなります。
もしテレビで活躍できそうにないと感じた場合には、そのなりたいものを諦めてしまうでしょう。
これが自分のやりたいことを考えられている人なら「人を笑わせる仕事をしたい」になるでしょう。
これなら別にテレビに出なくても、「YouTubeを使う」というアイディアも思いつきます。
もしくは「笑える漫画を描く」という手段も思いつくかもしれません。
「お笑い芸人になりたい」というなりたいものを考えた時には、思いつかないルートが見えてきます。
そして、1つのルートが閉ざされてしまっても、他のルートで諦めずに挑戦することができるようになります。
なりたいもの(職業)は諦めても構いません。むしろ可能性のない場所で頑張り続けても時間とエネルギーを消耗するだけです。
けれど「やりたいこと」は諦めないでください。
それを実現するルートは必ずどこかにあるからです。
なりたいもの(職業名)で「やりたいこと」を考えてはいけない
公式②「好きなこと x 得意なこと × 大事なこと = 本当にやりたいこと」の意味とは?
「公式①好きなことx得意なこと=やりたいこと」を正しく理解していただけたでしょうか?
次にお伝えしたいことは、ここからさらに1段上の「本当にやりたいこと」です。
これまでご説明してきました「やりたいこと」を仕事にするだけでも、ある程度は夢中になれるでしょう。
けれど、まだ不完全です。
椅子は2本の足では立ちません。3本の足があって、初めてしっかりと立ちます。
同じように、働き方も3本の柱が揃って初めて「本当にやりたいこと」と言えるのです。
では最後の要素である、「大事なこと」について理解していきましょう。
僕の提唱する「自己理解メソッド」の最後の要素は、「大事なこと」です。
「価値観」という呼び名の方が聞き慣れている方が多いかもしれません。
公式①で説明した「やりたいこと」は行動を表しています。
一方「大事なこと」は、状態を表しています。
例えば、下記のようなものが大事なことです。
どれも行動ではなく状態だということが分かってもらえるでしょう。
英語で言うとDoingと、Beingの違いになります。
「好きなこと×得意なこと」という行動だけではなく、状態も合わさって、初めて「本当にやりたいこと」になるのです。
どれだけ「やりたいこと」をやっていても、残業だらけで自分の時間が取れていなくて、しんどさを感じているなら、その働き方は自分に合っていないことになります。
それは、「大事なこと」が満たされていないからです。
本当は時間の自由を得て家族との関係を大事にしながら働きたいと感じているのに、その働き方をしているとしたら、その人は不幸でしょう。
けれど「仕事こそが一番自分の人生で大事」と思っている人にとっては、今の状態こそが理想の状態かもしれません。
反対に、仕事とプライベートをみんながきっちり分けているという環境に、不満を感じそうですね。
このように、「やりたいこと」をしている時にさらに「大事なこと」も満たしている状態こそが、「これが本当にやりたいことだ!」となります。
「何のために働くのか?」という質問に対しての答えが「大事なこと」です。
「自由に生きたいから働く」「安心して生きたいから働く」「穏やかに生きたいから働く」「熱中して生きたいから働く」など、答えにもちろん正解はありません。
自分がその目的に対して心の底から「このために働いている」と言えれば、働く目的も何でもOKです。
「大事なこと(価値観)」から「仕事の目的」が生まれる
「大事なこと」は自分の内側に向く場合と「他人や社会」などの外側に向く場合があります
「大事なこと」が自分の内側に向くと、人生の目的が決まります。「大事なこと」が他人や社会など外側に向くと、仕事の目的が決まります。
例えば、僕の場合は、こんな風になります。
この「仕事の目的」はとても重要です。
他人へ貢献している実感が得られることは、仕事でのとても大きなモチベーションになるからです。僕も仕事で一番嬉しい瞬間は、クライアントから「『やりたいこと』が見つかりました!」と報告を受けた時です。
「自己理解プログラムやっていて良かった」という気持ちになる瞬間です。
では、どうすれば自分が「心から『やりたいこと』の結果としてこういう価値を与えたい」と感じる仕事の目的が見つかるのでしょうか?
それは「大事なこと(価値観)」が明確になれば、自然と見つかります。
例えば僕は「夢中」ということを大事にしています。何かに没頭している時こそが自分にとって、最高に幸せで価値がある時間だと思うのです。
そんな価値のあるものを、自分と関わってくれた人にも手に入れて欲しいなと感じています。
だから僕の仕事の目的は「夢中に生きられる人を増やす」と定めています。
自分がとても価値を感じていることだから、全力で他の人にもやっている仕事を広めていくことができています。
そして、僕の掲げている「夢中」という価値観に共感してくれた方が、続々と僕の提供する自己理解プログラムを受講してくれるようになっています。
持っている「大事なこと(価値観)」が内側に向くと、自分の生き方が決まります。その「大事なこと(価値観)」が他人や社会など外側に向くと、仕事の目的が決まります。
そのような仕事を作り出すためには、まずは「価値観」を明確にしましょう。
- やりたいこと=何をするか?
- 大事なこと(価値観)=何のために生きるかという人生の目的
- 仕事の目的=周囲の人、社会をどんな状態にしたいか?
「本当にやりたいこと」の具体例
「なぜ仕事をするのか?」という問いには「大事なこと」で答えられます。
「何の仕事をするのか?」という問いには「好きなこと」で答えられますし、「どうやって仕事をするのか?」という問いには「得意なこと」で答えればOKです。
この3つが合わさることでWhat・How・Whyという働き方を決める3要素が完成します。
「やりたいこと」を探すというと、何から始めればいいかも分からず迷子になってしまう人が多いと思います。
けれど、どうでしょうか?
ここまで説明してきた3つの要素をそれぞれ見つけて組み合わせるだけなら、何となくできそうな気がしてきませんか?
これから1つずつステップを踏んで、見つけ方を教えていくので安心してください。
3つの要素を組み合わせれば、「本当にやりたいこと」が見つかる
「就職・転職面接」でも無敵になれる理由
社会に無数にある企業を、この3つのフィルターでふるいにかけてみましょう。残る企業はごくわずかになります。そして、この3つが明確になっていれば、面接でも無敵になれます。
- 好きなこと:なぜこの業界なのか?
- 得意なこと:どうやってこの仕事で成果を出すのか?
- 大事なこと:なぜこの会社なのか?
という面接で聞かれる質問に対して、明確な根拠を持って答えられるようになるからです。
3つの視点で自分を知れば、「就職・転職活動」でも無敵になれる
自己理解メソッドの3つのルール
これまで「自己理解メソッドの3本柱」を説明しました。
ここからは、そのメソッドを実行に移していくための3つのルールを紹介します。
- 「好きなこと」は手段、まずは「大事なこと」を見つける
- 「好きなこと」の前に「得意なこと」を見つける
- 「細かい実現手段」は後から考える
では、それぞれについて、解説していきましょう。
ルール①:「好きなこと」は手段、まずは「大事なこと」を見つける
YouTubeのキャッチコピーの影響もあり「好きなことで生きたい」と考えている方はとても多いように思います。
しかし「好きなことで生きる」という考え方は、本書では扱いません。「好きなこと」は、あくまで仕事の目的を実現するための「手段」ですから。
もちろん自己理解メソッドの1つの要素である「好きなこと」が満たせた方がいいです。興味がない仕事よりも、興味のある仕事をやった方がいいのは当然です。
けれど、その「好きなこと」を仕事にするのが目的になってしまうといけません。
この「『好きなこと』で生きる」には重大な問題点があります。
それは「好きなこと」を仕事にしたいと考えている人は、その先の「仕事の目的」を見失ってしまって、失敗することが多いということです。
この問題点について「飲食店」を例にして考えてみましょう。
飲食店に入った時に「なんだか居心地が悪いな」と思うことはないでしょうか?
それは、その店が仕事の目的を見失って、ブレてしまっているからです。
例えば、
- 訪れた人に“健康”になって欲しいのか
- 出会いで新しい“可能性”が広がる場にしたいのか
- 実家に帰った時のような“安心感”を感じて欲しいのか
こんなものが飲食店の「仕事の目的」として考えられますよね。
この「仕事の目的」を実現しようと考えた時に、「料理」というのは手段でしかないということです。
自分の自己満足で「とにかく好きな料理を作る」では絶対に上手く行きません。
お客さんが求めてそのお店にやってくるのは、「料理を食べる」ことだけではなく「健康になる」や「安心する」「ゆっくり過ごしたい」など、その先にある価値を求めているからです。
その価値観が明確になっていないと「誰でもウェルカム」なお店になってしまいます。
価値観が明確でないから、タバコを吸っているビジネスパーソンと、子連れの夫婦が一緒にいるようなお店になってしまうのです。
それはお互いにとって居心地が悪いため、結局は誰も来ない店になってしまいます。
たくさんの飲食店があって、選べるようになった今、「誰でもウェルカム」な飲食店では誰も集まってきません。
「『好きなこと』を仕事にする」でも、自己満足の仕事はできます。けれどお客さんに価値を与える仕事をするのは難しいです。
お金は、お客さんに与えた価値の分もらえるものなので、多くの収入を得ることもできません。
あくまで「好きなこと」は、手段でしかなく、固執してはいけないものだということを分かっておきましょう。
まずは「大事なこと」から生まれる「仕事の目的」から見つけていくのが自己理解メソッドのルールです。
「好きなこと」は手段。まず「大事なこと」を見つける。
ルール②「好きなこと」の前に「得意なこと」から見つける
「『やりたいこと』を見つけるときは、お金の制約や『できるかどうか』を一旦抜きにして考える必要があります。
なので「仕事にできない」という思考のブレーキを外すために「得意なこと」を見つけましょう。
これが自己理解をこれまで多くの方に伝えてきた中で、僕がたどり着いた結論です。
ポイントは「好きなこと」を見つける前に「得意なこと」が必ず先であるという事です。
多くの人が「やりたいことが分からない」と悩むのは、この順番が間違っているからです。
「やりたいこと」が見つからない最も大きな理由は、「見つかっても仕事にできそうにない」という思考のブレーキがあることです。
逆に言えば、何でも仕事にして生活していけるという自信があるなら、「やりたいこと」は非常に見つけやすくなります。
その自信を手に入れるために「得意なこと」を明確にしておくことが重要なのです。
「得意なこと」は、「自分の得意な仕事のやり方」であり「どんな状況でも使える長所」ともいえるものです。
つまり、「得意なこと」に確信が持てているなら、自分なりのやり方でどんな好きなことでも仕事にして生活していくことができるのです。
その確信が持てれば、思考のブレーキが外れ、「やりたいこと」は自然と見つかります。ですから「得意なこと」から先に明確にしておく必要があるのです。
実際に僕も、「本当にやりたいこと」にたどり着く前は「考えていることを人に伝える」という「得意なこと」を徹底的に磨いていました。
「これが『やりたいこと』という確信はないけれど、得意で成果は出せる」というものが僕にとってはブログで文章を書くことだったのです。
文章を書くことは元から得意だったので、あまり頑張らなくても成果が出ました。
成果が出てくると「これならどんなことでも仕事にできるんじゃないかな?」という自信が湧いてきたのです。
その自信があったから、好きなことを見つけ、「やりたいこと」を仕事にできるようになったのです。
だからあなたには、
- 大事なこと
- 得意なこと
- 好きなこと
という順番で「本当にやりたいこと」を見つけてもらいます。
「好きなこと」の前に、「得意なこと」を見つける
ルール③「細かい実現手段」は後から考える
自己理解でやってはいけないのが、真っ先に「実現手段」をごちゃごちゃと考えてしまうことです。
これは、旅行先の目的地が決まっていないのに、飛行機で行こうか、電車で行こうか、と考えているのと全く同じです。
まずは「本当にやりたいこと」という目的地を決めましょう。実現手段を考えるのはそれからです。
「どの会社に就職するか」も、自分の「本当にやりたいこと」を実現するための手段です。
一時的に「この会社がピッタリだ」と感じられるような会社に出会えたとします。
しかし、会社は時代の変化に合わせて、中にいる人も、業績も、事業内容も、変わっていくものです。
手段にすぎない「会社」を働き方の中心においてしまうと、そんな変化が起きた時に「あれ、自分は何のために働いているんだっけ?」と迷いが生まれてしまいます。
しかし、自分の人生の目的から働き方を考えているのであれば、その会社が手段として適切じゃなくなった場合は迷いなく転職や独立をすることができます。
会社はあなたの人生の目的に近づくための手段でしかありません。
その会社では自分の理想を叶えられないと思ったら、手段として変えるべきです。
旅行の目的地が決まれば、最適な移動手段は勝手に決まります。
同じように「本当にやりたいこと」が明確になれば、「実現の手段」は自動的に決まるので、最初から考える必要はありません。
そして実現の手段は、変えていってもいいのです。
まずは「本当にやりたいこと」を明らかにしましょう。
「細かい実現手段」は後から考える
まずは、自分自身の「大事なこと(価値観)」を見つけて、そこから「何のために働くのか?」という仕事の目的を決めてください。
僕の場合は「夢中に生きられる人を増やすこと」が目的です。
やりたいことはこの「仕事の目的」を実現するための手段です。
次にやりたいことを見つけます。その際は「得意なこと」から見つけてください。
これは「自分の得意なことを使えば、なんでも仕事に出来る」という自信を持ってもらうためです。
そして最後に「好きなこと」を見つけてください。
僕の場合は「得意なこと」が「体系立てて伝えること」で、「好きなこと」が「自己理解」です。
掛け合わせて「自己理解を体系立てて伝えること」が「やりたいこと」です。
「夢中に生きられる人を増やすために自己理解を体系立てて伝えること」が「本当にやりたいこと」です。
最後に、本当にやりたいことが決まったら、それを実現するための「手段」を決めます。僕の場合は「プログラムを運営する」「本を書く」「YouTubeで動画配信をする」「ブログを書く」などの手段を活用しています。
まとめると、「夢中に生きられる人を増やすために自己理解を体系立てて伝えています。そのための手段として自己理解プログラムを運営しています。」となります。
あなたも本書を読み終わった後には、このように一本の線が通った状態になります。
そして人生から迷いが消えます。
「大事なこと」を見つける
ここまでで、考え方についての解説が終了しました。
ここからは、実際にあなたのやりたいことを見つけていく「やり方」の項目に入ります。
それではさっそく「大事なこと(価値観)」から見つけていきましょう。
「大事なこと」の見つけ方は、下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ実践してみてください。
価値観の質問に答えたら、次に進みましょう。
「仕事の目的」を決めれば自然と仕事が上手くいく
先程ご紹介した「価値観が見つかる30の質問」の記事の中で、大事なこと(価値観)を探す質問から、人生の目的となる価値観のランキング付けまでを、解説してきました。
ここまでできたら、次にあなたの「仕事の目的」も考えておきましょう。
価値観というものはまずは自分で満たす必要があります。
まず自分が価値観に忠実な生き方をして、自分自身を満たすことが重要です。
例えば「安心」という価値観を持っているなら、自分が安心感を感じられるように日々行動しましょう。
そして自分の心が満ち足りてきたら、自然と、その価値観を周りの人にも広げたくなっていきます。
どんな価値を周りに広げていきたいのかを、自分の持っている価値観リストから選んでみましょう。
自分が本気で大事だと思うものでなければ、それを実現するために本気になることはできないからです。
僕の場合は5つの価値観の内、仕事の目的に「夢中」を設定しています。
この先に見つける「やりたいこと」は、仕事の目的ための手段です。
僕の「やりたいこと」は「自己理解を伝えること」で、「夢中」を届けることが仕事の目的です。
「自己理解」が一番好きなので「自己理解」を伝えていますが、人を夢中にできるなら他の手段でも構いません。
お客さんも「価値」を受け取りたいと思っています。僕のお客さんであれば欲しいのは「自己理解の知識」ではなく、その先にある「夢中」です。
仕事の目的を定めるためには、あなたがこれまで人に価値を提供しようとした経験を振り返ることが有効です。
意識せずとも、人は自分の周りの世界に対して影響を与えようと行動するものです。
どんな影響を与えようとするのかは人それぞれですが、あなたにも必ずそんな経験があります。
その経験を振り返ると「無意識のうちに周りに与えようとしてきた影響」が見えてきます。
それがあなたの「仕事の目的」になるのです。
具体的には、10個の経験を思い出してみてください。
例えば、僕の場合は以下のような経験があります。
経験を洗い出せたら、そこで「あなたはどんな価値を提供しようとしていたのか?」を考えてみてください。
様々なキーワードが出てくると思いますが、一番多く出てきているものをあなたの「仕事の目的」に定めればOKです。
それだけこれまでの人生の中で自然とやってきたことなので、「仕事の目的」にしても違和感を感じることなく、働くことができるようになります。
仕事の目的が決まれば、たくさんのやりたいことの中から自分の「本当にやりたいこと」を見つけ出すことができます。
ここまでで「大事なこと」のワークは終了です。お疲れ様でした。
では次に、「得意なこと」を見ていきましょう。
「得意なこと」を見つける
「大事なこと」を見つけることができたら、次は「得意なこと」を見つけていきましょう。
こちらもこの記事内に含めると、かなり長くなるので、下記の記事で別途解説しています。
ぜひ下記の記事を参考に、得意なことを見つけてみてください。
「得意なこと」が理解できたら、次は「好きなこと」を見つけましょう。
「好きなこと」を見つける
いよいよ、最後のピースである「好きなこと」です。
こちらも記事を分けて詳しく解説していますので、ぜひ下記を読んで質問に答えてみてくださいね。
大事、得意と同様、こちらも質問に答えながら見つけていきましょう。
ここまでで、「大事なこと」「得意なこと」「好きなこと」の3つの要素を解説してきました。
それぞれが見つかったら、いよいよ組み合わせる段階に入ります。
「本当にやりたいこと」を決めて、「本当の自分」を生き始める
いよいよこの章で、ここまで集めたピースを組み合わせて、あなたの「本当にやりたいこと」を決めていきます。
しかし、ここまで本書を読んで、「なんだか今回も『やりたいこと』が見つからなそうだな。
とりあえず将来役に立ちそうなスキルでも身につけておくか」と考え始めている人はいないでしょうか?
僕はそんな方に対して「いつまで将来の可能性の中に生きるの?」と聞きたいです。
「将来のため」に生きるのを今すぐやめよう
先日、「『やりたいこと』が分からないなら、とりあえず将来のためにプログラミングを勉強しておいた方がいいよ。」と言っている人がいました。
僕はこの発想は非常に危険だと感じます。
これは学校教育で繰り返し聞かされた、「将来のためになるからとりあえず勉強しておきなさい」と言っているのと全く同じです。
良い大学に入るために勉強して、良い就職先に入るために就活して、そして次は将来のためになりそうなスキルを学びますか?
今あなたは仕事に満足できていますか?
おそらく、まだ満足できていないから、この記事を読んでくださっているのでしょう。
それなのにいつまで将来のために生き続けるのでしょうか?
僕自身も大学に入学したのは「将来のためになりそうだからとりあえず」という理由でした。けれど明確な学びたいことがあったわけではなく、大学生活が充実していたという実感は全くありません。
あなたが今「やりたいこと」が分からず迷走しているとしたら、それは自分と向き合うのをずっと先延ばしにしてきたからです。
「まずは役に立ちそうなことを勉強して、それから『やりたいこと』が見つかったらいいな」と考えているからです。
しかし、ここで考え方を根本的に変えましょう。将来のために可能性を残して生き続けるのはもう終わりにしましょう。将来のためではなく、今一番やりたいと感じることを見つけて取り組んでください。
将来のために生きるよりも、今一番やりたいことに本気で向き合うことで、ずっとあなたは成長します。
そしてもっと「やりたいこと」が見つかった時には、その成長した自分で挑戦することができます。
あなたがやるべきことは、今一番やりたいことをここで決めることです。
「やりたいこと」を決めるのを先延ばししてはいけない
「やりたいこと」は「仮説」でいい
今一番やりたいことを決めてしまえば、そこから人生が動き始めます。
最初は仮決めで大丈夫です。
やりながら、よりしっくりくる「本当にやりたいこと」にブラッシュアップしていきましょう。
しかしそれは、闇雲に「『やりたいこと』を見つけるためにはとにかく行動だ」と動き回るのとは全く別物です。
仮説がないまま思いつきで行動しても、それで「やりたいこと」が見つかることはほぼありません。
大事なのは「仮説を立てて、行動し、振り返って、次に活かすこと」です。
正直に言うと、僕はこの自己理解を伝えるという仕事を始めた当時「あまり面白くないな」と思っていました。
「『やりたいこと』をやっているはずなのに、なんで面白くないんだろう」と感じていたのです。
よく考えてみればその原因は明らかでした。「「好きなこと』だけど、『得意なやり方』ができてなかった」からです。
僕は「自己理解」という分野は大好きでした。
けれど、自己理解のサポートを仕事にし始めたばかりの時にやっていた「クライアントの話を聞く」というやり方は、僕の「得意なこと」ではなかったのです。
当初はカフェで1対1で向き合って、相手の話を聞きながら引き出すということをやっていました。
その話の中から、相手の「やりたいこと」を引き出していくというスタイルです。
ですが、「ウンウン」「ウンウン」とうなずきながら、相手の話を聞くことは僕にとって大の苦手分野です。
「聞く」よりも「喋る・書く」方が圧倒的に「得意なこと」です。
そこに気づいた僕は、「自己理解」という分野はそのままに、仕事のやり方を変えました。
「好き」を固定したままで、自分の「得意」に働き方を修正したのです。
具体的には何をしたかというと、人の話を聞かなくていいように「セミナー」というスタイルに変えました。
30~50人を前に、自己理解の理論を話して、参加者同士で対話式ワークをしてもらうセミナーです。
これなら、クライアントの話を深く聞く必要はありません。
けれど、セミナーをやっていて、当初は楽しかったのですが、徐々にまた苦痛になってきてしまいました。その原因は「同じことを毎回話す」というやり方です。
僕は同じことを繰り返すのは大の苦手です。
それが原因でコンビニバイトもクビになっています。「セミナー」という形のまま、自分が新鮮さを感じて楽しめるように、毎回新しいことを話そうともしてみました。
けれど毎週やっているセミナーでその度に新しい内容やスライドを考えることは難しく続きませんでした。
そして、またそこに気づいた僕は「自己理解」という分野はそのままに、仕事のやり方を変えました。
同じことを何度も話すのが苦手だったので、一度カメラに向かって話せばそれを何度も見てもらえる動画プログラムを作成することにしました。
今行っているのは、自己理解を体系立てた動画プログラムを受講してもらい、つまずいたポイントをメッセージで相談してもらうというやり方です。
これなら「人の話を聞く」や「同じことを何度も話す」という僕の苦手なやり方を全て避けることができます。
「好き」に軸足を置いて、「得意」をずらしていくという試行錯誤を積み重ねることで、今は「好き」と「得意」がピッタリと合ったやりたいことができています。
このように「やりたいこと」とは「好きなこと」と「得意なこと」の掛け合わせです。
そしてこの2つのピースが、いきなりカチッとハマることは滅多にありません。実際に働いてみている中で、試行錯誤しながら寄せていくものです。
ですので、あなたに知っておいて欲しいことは、この先見つける「やりたいこと」も仮説に過ぎないということです。
実際にやってみて、違和感を感じたら、ちょっと立ち止まり、修正してみてください。その繰り返しで「本当にやりたいこと」に近づいていくことができます。
また、その働き方の何が良くて何が嫌なのかは、「『価値観』がズレているのか?」「『得意なこと』からズレているのか?」「『好きなこと』からズレているのか?」と3つの視点で考えればすぐに分かります。
行動して修正し、どんどん本当の「やりたいこと」に近づけていく
「本当にやりたいこと」を決断する2ステップ
それでは、あなたの「本当にやりたいこと」の叩き台となる「やりたいことの仮説」を立てましょう。と言っても、簡単です。
ここまで本書を読み進めているなら、あなたの「本当にやりたいこと」を組み立てるためのピースは揃っているからです。あとはそのピースを上手く組み合わせて、1つの形にすればいいだけです。
ステップ①好き×得意で「やりたいこと」の仮説を立てる
まずは、ここまでで見つかったあなたの「好きなこと」と「長所」を並べて書き出しましょう。掛け合わせる長所は「◎」をつけたものをメインにしてください。
その他の長所は、補助的なものとして「やりたいこと」を進めていく中で利用していきます。
それを自由に組み合わせて、「やりたいこと」を作り出していきましょう。
ここでは「質より量」です。
絞るのは次のステップになります。なんとなく面白そうだと感じるなら、どんどん掛け合わせて書き出していきましょう。
そうは言っても、どうやればいいのかなかなか分からないと思うので、僕の例を紹介しておきます。
見ていただいたように、掛け合わせ方は自由です。
「こんなことできない」と可能性を否定せずに書いてみましょう。「好きなこと」も「得意なこと」もいくつ掛け合わせてもらっても大丈夫です。
もし、掛け合わせとしてはしっくりこなくても、思いついたやりたいことがあればそれも「やりたいこと」のリストに入れておきましょう。ここはまず質より量で、「やりたいこと」を書き出してください。
「好きなことx得意なこと」でやりたいことの仮説を立てる
ステップ②「仕事の目的」で「やりたいこと」を絞る
次に、たくさんの「やりたいこと」の中から、「仕事の目的」を使って絞り込みを行い、あなたの「本当にやりたいこと」を選び出しましょう。
例えば僕は前述の通りたくさんの「やりたいこと」があります。
しかし目的である「夢中な人を増やす」ためには「自己理解を体系立てて伝えること」が最も適していると感じたため、自己理解を伝えることにしました。
このように、まずは目一杯自分の欲求を満たすための「やりたいこと」を考えて、最後に仕事の目的に繋がるものを選んでいきます。
まずは自分の価値観を満たす。
このように、まずは「好きなこと」と「得意なこと」をかけあわせて、やりたいことを見つけます。
そしてさらに「仕事の目的」をかけ合わせれば、あなたの「本当にやりたいこと」は自然と導き出されるのです。
「やりたいこと」を実現する手段を見つける
「やりたいことの手段は考えなくていい」と伝えてきました。
あなたの「本当にやりたいこと」が見つかった今、これからすべきなのは「本当にやりたいことを実現している自分」と「今の自分」の差を埋めることだけです。
その差を埋めるための実現手段を探し始めましょう。
実は、「やりたいこと」が見つかれば、自然と実現手段が見つかり始めます。
「カラーバス効果」を知っていますか?カラーバス効果とは、自分が意識している情報は、自然と目に飛び込んできやすくなるという心理現象のことです。
「周りにある赤い物を見つけてください」と言われると、今まで気づかなかった赤いものが見えてくるというものです。
このカラーバス効果は「やりたいこと」の実現手段にも同じことが言えます。
まず「やりたいこと」を定めれば、カラーバス効果が効き始め、あなたの「やりたいこと」の実現に必要な情報がどんどん集まってくるようになります。
世の中の情報を見る時に「自分の『やりたいこと』に役立つ情報はないだろうか?」というアンテナが立ってどんどん情報が集まってくるようになるのです。
僕自身「自己理解を体系立てて伝えて夢中な人を増やす」と決めた時は、どうすればいいか全く分かっていない状態でした。けれど、頭の片隅に置いたまま日々を過ごしていました。
そうすると、ある日読んでいた本の中の「講座型のプログラムの広げ方を教えています」という文章が目に飛び込んできたんです。
「これだ!」と思った僕は、その本の著者のセミナーにすぐに参加して、プログラムの作り方を教えてもらうことにしました。
そしてその出会いから1年足らずで、年間200人ペースで受けてもらえるプログラムを作ることができました。
あなたも自転車の乗り方が分からなかった時は、既に自転車に乗れる親から教えてもらって乗れるようになりませんでしたか?同じように「やりたいこと」の実現方法も既にできている人から学べばいいのです。
これは僕だけではなく、自己理解プログラムを終えたクライアントに共通して起きる現象です。
例えば「森林を通して自分と向き合い、身体と心をコントロールできるようになる人を増やす」という「やりたいこと」を掲げたHさんもそうです。
調べてみると森林に関わる仕事をしている人が世の中には無数にいることに気づいて、実現手段がどんどん見えてきました。そして調べているうちに「森林浴プログラムを提供する人を養成する講座」に出会いました。
このように、まだ「本当にやりたいこと」の実現手段が見えていないとしても、それはあなたが知らないだけです。
今すぐ「本当にやりたいこと」というアンテナを立てて、積極的な情報収集を始めてください。早いと1週間、長くても1ヶ月探していれば実現手段は見つかります。
「本当にやりたいこと」はあなたの中から見つけるしかありませんが、その実現手段は社会に溢れているのです。
ここから先は社会の中から実現手段を見つけて、どんどん「本当にやりたいこと」を仕事にしていってください。
「やりたいこと」を決めれば、実現手段は自然と見つかる
自己理解の技術を身につければ、あなたは今後二度と失敗しない
僕は、自己理解は魔法のようなものだと感じています。
それは自己理解のやり方を身につけることで、人生の全ての経験が「学び」に変えられるからです。
「失敗」も「後悔」も、全てを学びに変えることができるのが「自己理解」という魔法の杖なのです。
僕がコンビニバイトをクビになった失敗経験は、人から指示されて決められた作業をこなすのがとても苦手だということを学べた成功経験になりました。
ヒッチハイクを100回やったけれど全く人見知りが改善されなかった失敗経験は、「1人で物事に没頭できる」という長所に変わりました。
ブログをコツコツ書き、本を出版することができたのも、「1人で物事に没頭できる」という長所に気づいたからです。
学びの宝庫である過去のネガティブ経験に蓋をして、前だけ向いていてはその中にある学びを得ることはできません。
もちろん僕も当時はどの経験もとても辛かったですし、将来に活きるだなんて考えることはできませんでした。
辛い状況にいる人に対して「前を向いて。その経験が必ず役立つよ。」と言うつもりはありません。
しかしその辛い状況が落ち着いて、次の一歩を踏み出そうと気持ちがちょっと前向きになってきた時。自己理解を通じて、辛い経験から学ぶことができれば人生は確実に右肩上がりになります。
それは、過去の失敗から学ぶことで、同じ失敗を繰り返すことがなくなるからです。
自己理解をすることによって、人生経験が何倍もの速度で積み上がっていくようになるからです。
そして気づいたときには、昔の自分からは想像もできないような充実した毎日を送れるようになります。
そうなったときには、もう過去の失敗や後悔は全て、今の自分を作っている「学び」になっているでしょう。
失敗や後悔は、自己理解で全て「学び」に変わる
成功とは「目標を達成することではない。「自分らしい今この瞬間」を生きることが成功だ
僕は本当の意味での「成功」は何か大きな目標を達成することではないと考えています。
そうではなく、自分らしいと感じられる今この瞬間を生きることこそが「成功」です。
「お金を稼げば成功」「人から認められれば成功」という自分の外側の基準に縛られていないでしょうか?
この仕事でお金を稼げば、成功して幸せになれる。これは幻想です。
僕もお金が大好きです。会社の売り上げがどうすれば伸びるかを考えるのも大好きです。
でも、ある時に気づきました。本当の幸せとはお金や名誉を手に入れることではないことに。
今この瞬間に、やっていることに対して充実感を感じていれば幸せであり、人生の成功です。
いくら稼げていても、自分に嘘をついて心がモヤモヤしていたら失敗です。
自分らしく生きられれば、その時点で成功です。その上で結果も出れば、大成功です。
ですので、この記事では、自分らしく生きる方法と、自分らしいままで結果を出す方法をお伝えしました。
今この瞬間が自分らしくいられて幸せだと感じていて、その積み重ねの先に結果が出たとしたら喜べばいいですし、結果が出なかったとしてもそれは失敗ではありません。
目標を達成できなければ失敗なのだとしたら、ほとんどの人の人生は失敗に終わってしまいます。
オリンピックで金メダルを取れるのは各種目で1人しかいません。けれど、自分らしく生きることは誰にでもできます。そして、人と競う必要もありません。
結果を出すのに時間はかかりますが、自分に嘘をつかずに生きると決意することは今この瞬間にできます。
他人から認められなくても、お金があまり稼げなくても、あなたが自分に嘘のない生き方ができて、モヤモヤから解放されているなら、それは「成功」です。
自分らしく生きられたら成功。その上で結果も出れば大成功。
やりたいこと探しから脱出し、「夢中な自分」を手に入れよう
自己理解は、重要なことですが緊急ではないため、多くの人にとっては優先順位が低いことだと思います。
別に自己理解をやらなくても、死ぬことはありません。
けれど「本当にやりたいこと」を見つけて、仕事にしていきたいと感じているなら、自己理解は最高の手段です。
あくまで「手段」です。目的はあなたが自分の人生に夢中になってもらうことです。
僕は自己理解オタクなので、自分と向き合っている時がとても楽しいのですが、ほとんどの人にとってはそうではないでしょう。
一番楽しいのは、自己理解を終わらせた後の人生です。
「本当にやりたいこと」が分からない状態は、ゴールのないマラソンを走っているような感覚でしょう。
何でマラソンを走っているのかも分からないので、モチベーションが湧きようもありません。
自己理解すると人生がゲームのようになります。
仕事がしたくて朝は自然と目が覚めるし、夜はもっと仕事をしたいのをガマンして寝るようになります。
あなたの持っているポテンシャルは「本当にやりたいこと」を決めて「夢中」になることで解放されます。
それは自己理解をすれば、たどり着きたい場所が決まり、その方向にエネルギーを集中させることができるようになるからです。
周りの人が複雑な社会の中で迷っている中、あなたはどんどん成長して結果が出るという右肩上がりの人生を送ることができるようになるのです。
だから最後に伝えたいのは、「さっさと自己理解で『やりたいこと』探しを終わらせてください」ということです。
この記事を参考にして、あなたが「本当にやりたいこと」に夢中な毎日を過ごせることを心より応援しています。